魔法という非現実と研究費というリアリティ

研究対象は「魔法」。それも人間に対する「呪い」なんていうファンタジックな題材です。
しかしタイトル通り、主人公が直面しているのは「研究費が無い」という共感しやすい現実。

作品自体は研究者の自伝的で、専門用語が飛び交いやすいので軽く読むには適さないと思われます。その分、設定を小出しにしながら説明してくれるのでゆっくり時間を掛けて読みたいところ。

提出期限まであと約一年半。この世界の常識となったある魔法に関する研究は果たして無事に進むのか。
研究時の静かなわくわくというか、新発見への期待を感じさせてくれる作品です。

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