運命に翻弄される人々の、切なく過酷で、どこか優しい物語。

主人公の聖騎士は、王の願いにより幼なじみの王女を側で守ることに。その意図も分からないまま、彼らは祖国を追われ、物語は動き始めます。


戦記ということもあり、もちろん過酷な展開もあるのですが、穏やかな語り口の中に優しさが感じられ、しっとりとした気分で世界に浸ることができました。改稿を重ねられているだけあり、洗練された文章が心地良いです!

沢山の魅力がある作品ですがなんと言っても素敵なのは、人物の描き方だと思います。
主人公だけでなく、脇を固めるキャラクターに関しても、履歴書が作れるのでは⁉︎ というほど背景が用意されており、それが物語に深みを与えてくれます。

政治的駆け引きと手に汗握る戦闘にハラハラして、歴史や地理まで作り込まれた世界の描写に旅する心地を味わい、時にはときめきも。

様々な思惑が交錯する世界で、聖騎士と幼なじみ、それを取り巻く人物達の行く末を、ぜひ読み進めてください!

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