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概要
明日なんてないかのように——愛にしがみつけ。剥き出しのブルース。
一九八四年、デトロイト。地元の人気ライブハウスのステージで、ギタリストのローナンは愛用のギブソンを掻きむしっていた。スターとしての名声を得る裏で、彼は孤独と限界への恐怖から、周囲を傷つける「仮面」を被り続けていた。そんな彼の度重なる身勝手さに、三年間連れ添った日本人の音楽ジャーナリスト・ユイは、静かに日本行きの航空券を差し出す。プロの確かな審美眼でローナンの「本物の音」を愛し、彼のすべてを包み込もうとしていたユイだったが、その心はもう二度と揺らがないほどに決まっていた。「私、本当に日本に帰るわね」ライブ終わりの楽屋に響く、冷え切った別れの言葉。泣きながら去っていくユイの姿を見た瞬間、バンドの相棒であるクレイグの怒りは限界に達する。楽屋に殴り込み、ローナンの傲慢な仮面を叩き割るクレイグの鉄拳。
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