概要
病の床で、あの人はこの上もなく優しく私の名を呼んでくれた――
クロノヒョウさまの自主企画第75回「忘れ去られた呪文」参加作品です。
https://kakuyomu.jp/user_events/2912051597759647230
若き侯爵、マティアスは死の床にいた。傍らには妻のアンネリーゼが寄り添っていた。マティアスはアンネリーゼを優しく呼び、愛していると言うが、アンネリーゼには誰にも言えない秘密があった――。二千文字の掌編です。
https://kakuyomu.jp/user_events/2912051597759647230
若き侯爵、マティアスは死の床にいた。傍らには妻のアンネリーゼが寄り添っていた。マティアスはアンネリーゼを優しく呼び、愛していると言うが、アンネリーゼには誰にも言えない秘密があった――。二千文字の掌編です。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!心に一つ、言葉を。
浄土真宗の教えを、極端に叩き潰して解釈すると、
「そのものが何者だろうと、『南無阿弥陀仏』と唱え続けていれば、過去は清算され、罪は許され、極楽浄土に向かうことが出来るのだ」と、寺の坊主が申しておりました。
人間だけでなく、生き物というものは読んで字の如し生きている以上、逝く日が来るのであり、それがいつのことか分からない。
であるから、人は心に、少なくとも生きている時間を後悔したり、辛い思いをしないように『唱え言葉』が必要ということですな。
マクラが長くなりました。
どこかの国、今ここに一人の貴族がまさに旅逝かんとしています。
妻に看取られながら。
死にゆく夫に、まだ告げていない秘密…続きを読む - ★★★ Excellent!!!本当の名前は
死の床にある夫マティアスと、その傍に寄り添う美しい妻アンネリーゼ。
ふたりの時間はまもなく、絵のように美しく終わりを迎えようとしていた。
しかしアンネリーゼにはこの期に及んでも夫に伝えることのできない秘密があった。
彼女の本当の名前はアストリッド。
その名をもつ彼女は、本来マティアスとは結ばれることのない運命だった。
◇
本作品はある自主企画に向けて執筆された2000字の掌編です。
にもかかわらず、物語として驚くほどの厚みと重なりを持っているように感じました。
2000字というのは、設定を詳しく説明させるとそれだけで終わってしまうし、説明を省けば平面的なものとなってしまう絶妙な…続きを読む