概要
【ほぼ実話】ゴッホの名画「ひまわり」は弟の財布で咲きました。
19世紀末、花の都パリ。
一流画廊の支店長としてエリート街道をひた走る青年テオドルス(通称テオ)には、人生最大の悩みの種があった。それは、定職にも就かず「私は偉大な画家になる!」と豪語するポンコツの兄、フィンセント・ファン・ゴッホの存在である。
ある日、極彩色の絵の具と強烈な玉ねぎの匂いを纏った兄が、テオの優雅なアパートに転がり込んでくる。高級絨毯に絵の具をぶちまけ、浮浪者を家に連れ込み、テオの給料を「至高の黄色(クローム・イエロー)」のために一瞬で溶かすフィンセント。テオの胃の粘膜と精神状態は、早くも崩壊の危機に瀕していた。
「もう絶対に小銭すら渡さない!」と激怒し、絶縁を誓うテオだったが、兄がキャンバスに叩きつける規格外の「生命の光」を見るたび、画商としての本能、そして弟としての情が
一流画廊の支店長としてエリート街道をひた走る青年テオドルス(通称テオ)には、人生最大の悩みの種があった。それは、定職にも就かず「私は偉大な画家になる!」と豪語するポンコツの兄、フィンセント・ファン・ゴッホの存在である。
ある日、極彩色の絵の具と強烈な玉ねぎの匂いを纏った兄が、テオの優雅なアパートに転がり込んでくる。高級絨毯に絵の具をぶちまけ、浮浪者を家に連れ込み、テオの給料を「至高の黄色(クローム・イエロー)」のために一瞬で溶かすフィンセント。テオの胃の粘膜と精神状態は、早くも崩壊の危機に瀕していた。
「もう絶対に小銭すら渡さない!」と激怒し、絶縁を誓うテオだったが、兄がキャンバスに叩きつける規格外の「生命の光」を見るたび、画商としての本能、そして弟としての情が
お気遣いいただき恐縮です。
お気持ちが何より嬉しく、心が温まりました。
大切にします。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!二人で一人だった兄弟の話。放蕩者の画家と天分を見抜く弟
出だしは軽快に、コメディタッチで進行します。
兄フィンセントの問題行動に振り回され、金策に迫られる気の毒なテオ。
絵画の凄みを伝える描写と、巧みな人物造形に唸りました。
史実をベースにしながら、軽妙に読ませる腕の冴え。
兄弟ゲンカで軽やかに進んでゆくストーリーの奥に、もう一層が違うものが沈んでいます。
弟の負担になることを悲しむゆえに、狂気じみた明るさへ転じて見せようとする兄は、一個のピエロでありました。
そして弟は兄のしでかす行為に怒りつつ、本当は…?
ラストで立ち止まり、考えさせられました。
悲しいのに、どこか洗われたような清涼感が残ります。 - ★★★ Excellent!!!若い頃に観たゴッホを思い出しながら、楽しく読みました
もともと私は美術が好きで、若い頃に観たゴッホの映画の記憶もあり、興味深く拝見させていただきました。
実際に読んでみると、ただ「画家ゴッホをなぞる話」ではなく、ポンコツで厄介で、それでもどうしようもなく眩しいフィンセントと、不憫すぎるエリート弟テオの物語として、生き生きと立ち上がっていきます。
コミカルで勢いがあるのに、根っこのところではちゃんとゴッホの絵や人生の切実さが流れていて、笑っていたはずなのに時々ハッとさせられたりもします。
芸術への執着、弟との関係、報われなさ、全部いいです。
あとがきの史実解説もすごく楽しくて、本編で笑ったあとに「それ、かなり本当なんだ……」と二重に笑えます…続きを読む