氷砂糖と星明かり

──恋愛したがるやつらがきらい。性欲に頭を支配されているやつらが大きらい。だから、おれは一生誘いに乗らない。

真野璃空は、クラスの中心グループに属する高校二年生。中性的な顔立ちと伸び悩む身長をコンプレックスに感じているが、整った容姿や派手な性格が周囲の人間の関心を惹きつけてやまない。しかし彼は、生い立ちに端を発した生きにくさを抱えていた。
波風立てぬよう、ナメられないよう、悟られないよう……。それなりにうまく人付き合いができているという自負があった璃空だったが、高校二年の春、初めて言葉を交わした柿崎恒佑に疲労と本性を見透かされる。気ままでつかみどころのない彼の存在が、璃空の世界を徐々に変えていく。

高校生の身体に、高校生を飛び越えてしまった身体を心を飼うふたりが織りなす男子高校生BL。
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