まだ見ぬ色を、君と

放課後の音楽室。ピアノの旋律が、ただの音ではなく色を帯びて見える――水城恭也はある日、そんな不思議な世界に出会う。
クラスメイトの奏羽の奏でる音は、群青の低音、朱色の高音、そしてあらゆる色が混ざり合い、彼の視界を美しく染める。
驚きと喜びを胸に、恭也は奏羽と共にさまざまな音と色を確かめていく。雨の水音や笑い声、鳥のさえずりさえも、二人の世界を彩る光景となる。
その中で芽生える感情は、ただの友情ではなく――淡く、温かい恋心。
色づく世界とともに、二人はまだ見ぬ景色を確かめに行く――美しさと心の輝きに満ちた物語。

二作品目の恋愛系ですが、前回よりも良いものが作れたかな、と思っております。