晩夏
祭壇へ続く道には松明の灯り。
多くの村人が待ち構えていた。
其の中にはクラスメイトも居り、クラスメイトは皆、蛇のようにのたうちながらシャアシャア鳴いていた。
其の光景に、ぼくは
心配はいらない、祭壇へと急ぐが良い、と。
其の結果、バイクを乗り捨てて林を抜けて向かうのが最適解と導き出した。
夜の林を手と記憶探りで歩むのは大変だ。
だが、ぼくは自然と共に遊んで来ただけあり、祭壇へと到達することは容易であった。
ぼくが儀式上の細工を元に戻していると、司祭がやってきた。
彼は淡々とぼくに説明する。
ぼくの中に宿る神の心をぼくという器に完全に馴染ませ、ぼくという人格を放逐する。そういう説明がされていた。
ぼくは其の時、
ぼくが
其の姿は、何度もぼくを脅かしてきた化け物其の者であった。
司祭が言うには、ぼくは元々神の器……
だが、其の時に既に両親の精神にも影響を与えていたのだそう。
其れから、ぼくの中に住み着いた神はぼくを乗っ取る機会を
祭壇の細工を戻していると、鉈や角材を持った両親が襲いかかってきた。
其の間に、司祭のような男が呪文を唱え始める。
ぼくは混乱する。
全ての出来事がぼくの見てきた物と全く違う。否、全てはぼくが原因だったのだ。
ぼくの精神は徐々に崩れ始める。
そして、其の穴に、得体の知れない何かが入り込んでくる。
司祭が呪文を唱え終わると雨と雷が降り、光に包まれる。
閃光と
ぼくは天地を見失い、混迷と空白の世界を彷徨い歩く。
視界に映らぬ
其の後が
だが、ぼくは都会で平和に過ごしていた。
あの村は
ぼくの身体はぼくの考えとは違った方向へと動き続けた。オートマティスムのような、トランス状態のような、サードパーソンのような状態に陥りながらも、ぼくは前を見ていた。
形代の夏 冬見 @fuyumi283
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