『契約』

交通事故にあったと思った瞬間。
別の時空間的な場所にいた主人公。
そこには悪魔がいて、彼に契約を持ちかけてきた────
こんな場面から始まる物語です。

本作は〝契約する悪魔〟の類型です。
ただし、そんじょそこらのパターンではないのです。

主人公の精神力というか胆力が半端ではないです。
悪魔相手にも、まったく怖気づかない。
際立つ強キャラです。
軽く笑ってしまうほどです。

〝物語に重要なのは、とりもなおさずキャラクターである〟
そんな言葉が思い起こされる痛快な物語の行方をぜひご体験ください。
お勧めです。

事故に遭った主人公は、悪魔から契約を持ち込まれます。愛する妻の元へ帰りたい主人公は……！
急な事故、トラブルを装ってのいい話には注意です！

　やっぱり、「美味しそうな話」には裏がある。それが世の中の常ですね。
　世知辛し話だけど、「よくわからない話はいったん疑ってみるべき」という、色々なことに通ずる話だと思いました。

　主人公は恋人と一緒の幸せな日々を満喫していた。しかしある時に車にはねられる。

　死亡したか、と見られたところで山羊のような悪魔が現れ、「契約」を持ちかけてくる。

　うーむ、この契約内容、パッと見た感じでおいしい点しかない。断る理由とか特になさそうなのだが……。

　あなたなら、これを見てどう思いますか？　条件と結果があまりに釣り合わない「契約」の話。自分にとってメリットしかなさそうな話。
　それを見て、「あ…続きを読む