概要
私はずっと、52ヘルツのクジラになりたかった。
友だちばかりのきみと、一人も友だちがいない僕。まったく対照の二人は、誰もいないはずの屋上で出会う。
お互いの願いのためにひと夏を共にすることになった二人を描く青春小説。
お互いの願いのためにひと夏を共にすることになった二人を描く青春小説。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!きみと僕だけに許された52ヘルツの共鳴
友達のいないひとりぼっちの僕と、多くの友達に囲まれ疲れた人気者のきみ。
対照的な二人が探していたのは誰もいない静寂の場所――校舎の屋上という偶然の出会いから始まる、ひと夏の青春物語です。
特徴的なのは「孤独」という状態を「52ヘルツのクジラ」という独特のメタファーで表現している点です。
世界に一頭だけ52ヘルツの周波数で鳴くクジラが存在するのですが、その子の声は他のクジラには聞こえない波長域のため、群れることなくひとりぼっちなのだときみは教えてくれるのです。
孤独な自分にクジラの声を重ねてみることで、伝えたい思いや言葉を特別な相手にだけ音として響かせる――その絶妙なニュアンス感覚からお互い…続きを読む