美しい人にあこがれ続け

『美しい人にあこがれ続け』は、報われない恋の美しさを切なくも鮮やかに描いた短編小説です📖✨。

加須千花先生の繊細な筆致により、沙疎雨の純愛や心の葛藤が見事に表現されていますす🌹。

白霞という存在への憧れを、まるで光を追い求めるように大切に抱き続ける疎雨の姿が、胸を締め付けるような感動を読者に届けます🌌。

唐代長安の舞台で繰り広げられる儚くも純粋な物語を、ぜひお楽しみください！💔🌸。

家奴である沙　疎雨は、主人である白　霞（ハク　カ）に恋をしている。
家奴にも家婢（召使い女）にもわけ隔てなく優しい彼女。だが彼女は主人であり、人妻でもあった。

若い男であること以外、何も持たない沙　疎雨。


これだけでも十分彼の切なさが伝わると思いますが、本編では沙　疎雨と白　霞の出会いも描かれています。
色々あって白　霞に拾われた沙　疎雨にとって、白　霞は恩人でもありました。白　霞の幸せと自身の境遇を考え弁えるべきと考える理性と、迸る激情をぜひ。

舞台は唐代の長安。
主人公は身分違いの恋に焦がれる家奴の男です。
届かぬ想いと知りながらも、ただひたすらに女主人を慕い続ける彼の姿は、切なくも美しい。
美しく優しい若奥様はまるで、彼の心を照らし出す灯火のようです。

こちらの掌編は、長編「遣唐使の恋」のスピンオフですが、
一話完結の恋愛物語として、恋心の尊さを描き出しています。

ぜひ本編も読んで欲しい！
報われぬ恋、それでも貫く純愛を、より深く感じられるはずです。

慕い、憧れる想い人とは、主人と家来という越えることのできない身分差があり、それでも心に秘めた想いを消すことはできない。

恋、あるいは純愛といえる想い、
たとえ届かなくても想い続けていく、そう心に決めて、主人を守っていく。

スピンオフであるこの物語だけでも想いの尊さが伝わってきますが、ぜひ本編と合わせて読まれることをおススメします。

そして、もう一度この物語を読むと、きっと疎雨の想いの深さに胸うたれることでしょう。

健康な身ひとつだけで、それ以外に何も持たない家奴(使用人)の男。
彼が恋焦がれるのは、既婚者の女主人。

恋しいけれど、手は伸ばせない。
伸ばしたいけれども、思い留まる。
切なくて、苦しい恋。
それでも決して捨てない、捨てられない心。

眩しい光。
正に、憧れ。

ただ想うだけの彼の姿が、キュッと胸を締め付けます。

長編「遣唐使の恋」のスピンオフですが、この一話だけでも美しい物語。
オススメ致します。

合わせて本編をお読み頂くと、更に胸に響きます。

恋は時として残酷です。
報われぬ想い
届かぬ想い
知られぬ想い
それでも歩むしかない恋。

切なさを幾千夜繰り返し
焦がれる愛を幾千夜やり過ごし
己が人生の闇夜を
嘆き、耐え、忍び、
その憧れを眩く見つめ、
貫く想い。

ただ、側に寄り添う影となり、
生きてゆく。

もし、皆様がその様な恋を知る時がありましたら、
どうか、この短編を思い出されて下さい。

本編と合わせてお勧め致します。

恋は時として残酷です。

皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)

この想いは決して報われることはないけれど、その想いは美しい。
手を伸ばしても届かない。
それは近くにいても遠くに輝く光のよう。
けれど、胸に秘めた想いは誰にも負けない。
例え、叶わない恋であろうとも……。

美しい人にずっとあこがれ続けると心に誓う疎雨さんの心が尊いです。