芥Ⅰ　ー フロイト編 ー

個人的に、現実的な側面のアレンジが本作品を楽しくしていると思います。

ぜひ読者の皆さまにおすすめしたいです。

現代の世界情勢をチクリと皮肉った物語です。
ですから量子力学に特別詳しくなくても大丈夫。
混沌たる現代世界情勢に物申す！
物申したい…と思う方は楽しめる小説。昔懐かしのアニメパロディも登場する…かも？！

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（95文字）

読了したので書きます。

青山先生が贈る手に汗握るこれまでの将棋シリーズとは異なって一転した喜劇になっております。

一言で言うのならば、カオス。でありながら、精緻に作られたアート。この作品を表現するのならこの言葉が何よりも相応しいと思います。それほどまでに当作は丁寧に作られてます。内容については実際に目を通していただければと。

謎だらけであべこべな世界。一触即発の紛争はいかなる結末を迎えるのか？

滅亡か、和平か！？

一気読み必須の喜劇。是非一読を！！

居眠り運転の代償として辿り着いた、
惑星エーアデ。
それは、地球と見紛うほど精緻に似たもう一つの文明圏だった。

しかし、表面的な親和性の裏には、奇妙な制度、歪な国際秩序、
そして不可解な『最終兵器』の存在が静かに潜んでいた。

各国が織りなす緊張の網は、冷戦ではなく冷笑によって支えられ、
情報、策略、そして演出が、武力を超えて世界を動かそうとする。

この物語に派手な戦闘はない。
あるのは、複雑に絡み合った思惑と、滑稽なほど人間的な愚かさ。
だが、終盤に至って突きつけられる問いは、笑い話では済まされない。

もしこの惑星が、地球の未来の姿だとしたら。
もしあなたが、その夢を「ただの夢」と思…続きを読む

初めはギャグ搭載のSFかと思いきや、読み進めるにつれ、どうにもヤバい世界に連れて行ってくれます。そして、誰もが後戻りできない状態に！www
エアーデにおける政治風刺は、スパイスてんこ盛りで抜群に痛快！！
最後は青山先生の作品ならではの美女も飛び入り参加して、読者の知性と煩悩をグラグラと揺さぶり、狂喜乱舞させてくれます。

知的（ちょっとエッチ笑）興奮度MAXな世界をご堪能ください。

最初こそ、ジャーナリストの主人公と、口の悪いAIが宇宙を放浪した果てに、
『地球そっくり』の星に辿り着く、と言うストーリーだったが……

出口がどうにも恐ろしい！

まず、この星は日本語が公用語らしく、国名も、国際情勢も、現実世界のそれと似通っている。

しかも、話を聞く限りだと歴史も似通ったものを辿っているようであり、どうやら第二次世界大戦もあったらしい。

この、星に辿り着いてからがこの作家先生が描きたかった話のキモの部分なのであろうが、
渦中の某国と渦中の某国の首脳会談がホワイトハウス（のような場所！）で開かれる。
それで、現実世界でも聞いたようなセリフが飛び交い……



これはあれ…続きを読む

　主人公がとある惑星に不時着してしまう所から物語が始まります。ジャーナリストでもある主人公は、その惑星について調べ始めますが……

　最初は「難しそう」と思いましたが、いざ読み進めると分かり易く、テンポ良く話が進むので、いつの間にか一気読みしてた……！となる作品です。
　主人公と人工知能の掛け合い、既視感のある惑星の情勢、様々な世界線が織り重なって造られた本作は『量子と精神』から青山作品に触れたビギナーも思わずニンマリしてしまいます。続編の芥Ⅱー波動砲編が気になります。