不穏な鈍色の空と、終わらない一日。只管に飢餓感がある、この世界の中で。その有り様は 彼女が望んだ事 だった。常識と秩序が荒廃した世界に取り残された彼等の歪な未来は、それでも開いて行く。まるで合せ鏡の様に現実を凌駕し続けるミケちやんの 世界 は、優しく不器用な彼女の、唯一の願いだ。創世記を読む様な荘厳で静謐な、それでいてヒリつく様な思春期の苦悩と絶望感。 作者の数ある幻想譚の中では最も能動的で激しい物語の一つ。 斯くして、神話は解き放たれる。
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