概要
私は彼の御脚に紫斑の群れを見ていた。
故・藤尾瑛臣氏の初期作品。
最初期の作品のひとつであり佳編とされる短篇。
私は青痣を見て、小学生の頃の知己との出来事を思い出すが……。
* 本稿初出:同人誌『明媚』(1993年)
著者である架空の作家「藤尾瑛臣」が書いた掌編集の設定です。
自作の短篇『玉紫』にも加えています。同名のコレクションに納めたシリーズとなっています。
短篇小説『玉紫』【https://kakuyomu.jp/works/16818093089068929492】
*当作品は、実在のあらゆるものとは関係ありません。
*作品はフィクションです。情報の正確性や信憑性を保証するものではありません。
© 蘆蕭雪 Ro Shosetsu
最初期の作品のひとつであり佳編とされる短篇。
私は青痣を見て、小学生の頃の知己との出来事を思い出すが……。
* 本稿初出:同人誌『明媚』(1993年)
著者である架空の作家「藤尾瑛臣」が書いた掌編集の設定です。
自作の短篇『玉紫』にも加えています。同名のコレクションに納めたシリーズとなっています。
短篇小説『玉紫』【https://kakuyomu.jp/works/16818093089068929492】
*当作品は、実在のあらゆるものとは関係ありません。
*作品はフィクションです。情報の正確性や信憑性を保証するものではありません。
© 蘆蕭雪 Ro Shosetsu
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!紫に滲む少年の秘密、血と祈りが交差する記憶の残響
痣の色は、紫。葡萄酒にも似て、血の気を失った花弁にも似ている。
物語は、その「紫」を軸にして、静かに、しかし確実に読む者の皮膚を焼く。
筆致は、濃密で、時に粘膜のような生々しさを帯びながらも、決して下卑ない。
古刹、墓石、黒い詰襟……そこに立ち昇る熱は、幼い少年たちの胸中に燻る劣情と罪悪感。
言葉は甘やかで、視線は残酷。読んでいて、まるで誰かの秘密を覗き見てしまったような後ろめたさを覚えるのは私だけでしょうか。
「見たいんだろう。ほら、見て、────これが君が気になっている痣だよ」
この台詞は、読む者の理性を一瞬にして溶かします。
誘惑は、露わになることで完成する──その残酷な真理が、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!歪みで繋がる。
私達には倫理観や罪悪感、人から後ろ指を指されることに対する恐怖心など、色々なブレーキが備わっています。
ですが、そうしたものを全く気にしなくていいとしたら、私達は自分の欲しいものを、どこまで求めるでしょうか。
理性の世界では決して得られない美しさ、陶酔、抑圧からの解放、憧れへの接近、口外できない秘密――そうしたものが歪みの世界ではいとも簡単に手に入れられるのです。
正しく生きることだけが、人間の美しさとは限らないでしょう。
傷付きやすい私達の心は簡単に歪みます。
成熟しない子供の心なら尚更でしょう。
心の歪みもまた人間の愛すべき一面。
むしろ、その歪みこそが君を君たらしめるものであり…続きを読む