わずかな狂いも許さぬ世界はツギハギ

奏多の好きな子・稀花は東横線に転落して即死した。しかしその翌日、奇花が登校してきた。彼女は胴体が稀花で、頭は別の女子だった。

「ヒロインの頭がすり替わってる」というキャッチだけでも興味をそそられるこちらの作品。おばけに量子や恋愛が絡み、非常に読み応えがありました。
先が予想できず、でも読み進めるうちにストーリーや表現が繋がってくる。そうしてわかったつもりになったところでの、ラスト。
短編としてきちんと完結・完成されています。でも長編化されるなら、それも読んでみたい。そう思わされる、もっとこの世界の空気を吸っていたくなる作品でした。

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