ば行の逆襲はこれからも続く

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「……先日のスポーツ大会への助っ人、大変良い評判でした」

「それは結構なことです」

 べからの報告にびが満足気に頷く。

「良いトレーニングにもなったからな。まさに一石二鳥だった……」

「確かにそうだな!」

 ぶの呟きにぼが反応する。

「……」

 ばは黙っている。

「スポーツでの活躍は良いアピールになったということですね」

「ええ」

 びの言葉にべが頷く。

「今後も継続していって良いのでは?」

「確かにな!」

 ぼが大きく頷く。

「異論はないな……」

 ぶも賛成の意を示す。

「そういった依頼などは来ていないですか?」

「そうですね……」

 びの問いを受け、べが自身のデスクに設置された端末を操る。

「………」

「あ、ありましたね……」

「……待て」

「前回よりは規模が少し小さいスポーツ大会ですが……」

「ちょっと待て!」

 ばが声を上げる。べが驚く。

「ど、どうしました?」

「発想が安易だろう」

「どういうことですか?」

「スポーツ連チャンは如何にも芸がねえってことだよ」

 びの問いにばが答える。

「バトントワリングはなかなかどうして様になっていたと思うが?」

「ああ、魅力的だったぜ?」

 ぶとべが笑みを浮かべながら告げる。

「そ、そういう評価はあまり要らないんだよ! 他だ、他!」

 ばが自身のデスクをドンと叩く。

「……ということで文化系サークルの手伝いですか……」

「まあ、スポーツではないのならばこっちかなと……マズかったですかね?」

 びの呟きに対してべが反応する。

「いいえ、極めて妥当な判断だと思います……」

「皆、同じサークルを手伝うのか?」

「いや、それぞれ別のサークルに呼ばれています」

 ぶの問いにべが答える。

「べさん! こちらにお願いします!」

「あ、はい! ~~♪」

「す、すげえ!」

「な、なんてファンキーなんだ!」

 べの演奏にギャラリーが大いに沸く。

「軽音楽部か?」

「『ベース同好会』らしいですね」

 首を捻るぶにびが答える。

「ベ、ベース限定なのか……」

「ぶさん、お願いします!」

「ああ……これを殴れば良いのか?」

「はい、思い切ってやっちゃってください!」

「ふん!」

「おおっ! こ、これは我々ではなかなか取れないデータだ……!」

「『物理学研究会』に役立つとは……なにが向いているか分からないものですね……」

「びさん、こちらにお願いします!」

「はい……」

「す、すごい、細マッチョ! ヌードになっても絵になるわ!」

「褒められているのなら悪い気はしませんね……」

『美術部』に招かれたびはヌードモデルをしっかりと勤め上げた。

「ぼさん、お願いします!」

「おう!」

「おお、良いですね~!」

「ぼちゃん、『ボードゲーム同好会』に呼ばれたのか……結構楽しんでいるみたいだけど、びちゃんと逆の方が良いんじゃないか? お? 俺の出番か? 気合入れていくぜ!」

「しーっ……! お静かにお願いします……」

『バードウォッチング部』の部員がばを注意する。

「……助っ人要るのか? こ、こんなはずでは……」

 ばが小声で呟く。またもリーダー格のばのみ、ストレスがたまる結果となった。

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五十音戦士外伝~ばびぶべぼの逆襲~ 阿弥陀乃トンマージ @amidanotonmaji

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