意外性にやられる

「結びの力」という異能を持っているのにもかかわらず、生まれのせいで辛い日々を送る真桜。そんな彼女の前に現れた桁外れな力を持つ禍ツ神、とくれば当然、麗しい容貌とカリスマ性を併せ持つ偉丈夫を思い浮かべるものですが、まさかの少年の姿!そしてあれ?この神様、なんだか記憶がおぼろだし力も制御できない……あれ?あれれ?という意外性にやられてしまいます。きっとこの先、真桜と手を取り合って物語は進んでいくのでしょうが、果たしてラストまで少年の姿のままなのか、どこかで覚醒するのか。あと真桜をいびり尽くす白月家に「ざまぁ」な展開は訪れるのか……色々気になる構成が、パノラマチックな文体で描かれています。理屈抜きで(もちろん良い意味です)楽しめる作品です。

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