幸せはすぐそこに

自分が醜いと卑下する蜥蜴は、自分とは違う仲間たちから距離をとり、悪魔の囁きから抜け出せません。一緒にいたいのにいたくない。一人がいいのに一人はいやだ。疑心暗鬼が孤独を深くし、伸ばされた手をつかむことができません。

でも、ずっと見守っていた仲間たちは蜥蜴のことを見捨てません。
蜥蜴や隼や蛙など、人間以外に置き換えられて紡がれる物語は、現実にも十分当てはまります。

どうか、孤独に呑まれず、見守ってくれる相手の手を取ってみてほしい。
そんなことを思える、心が温かくなる物語です。

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