こういう感性が欲しい。
- ★★★ Excellent!!!
会話の自然さ、心の動き、リアリティのある成長。こういう〝いま〟をとらえる感性は天性のものなんだろうなぁと羨ましい。
さてストーリーに関して。自由奔放というものは自己評価の低さと紙一重と言う点を上手いこと掬い上げて成長の物語にしている。
またその成長が等身大のリアリティですごく良い。
19歳と言う子供以上・大人未満のほとばしるような内的世界。それをとりまく現代的な舞台とテーマ。そして主人公の多層的な状況設定。これらを淡々とこなしての上で、この無欲にして深いタイトル。しかも読みはじめ数秒でそれを覆してくる。本当に〝いま〟を掴むのがうまいなって。
この感性を大切にしてもらいたい。
この作品、荒削りながら瑞々しい輝きで満ちている。