引き出しに仕舞い込んだ彼女の恋心がたったひとつの句読点

誰もが知るあの懐かしのメロディと歌声が読み手の心の中で流れ続ける作品。

哀しみも切なさも、優しさも協調も狂おしさも、全てをないまぜにした感情がじっとりと過去の遺物となって朽ちていく。
もしかするとそれが別れというものの功罪なのかもしれない。

そして誰もが持つ心の瘡蓋をめくる痛みがこの作品に感じられる気がする。

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