デヴィト・ボウイに憧れて

20歳の若者である越沢亮介は新宿で日々非行を繰り返していた。
ある日の夜、則樹警部に連行された越沢は家出少女の黒木祥子と高校でいじめに苦しむ大木純喜に出会う。
彼らはそれぞれ過去に苦しみ、誰にも語れずにいる。則樹警部は越沢の妖しさとスキャンダラスな姿に惹かれて調べ始める。
越沢はライブハウス「ジギー」でグラムロックアーティストとして活動する新人アーティスト。1970年代のロックアイコンであるデヴィッド・ボウイに憧れ、普段の荒々しい姿からは考えられない大胆で鮮やかな衣装に身を包む。
しかし、周囲からは偏見の目で見られ、秋芝航平という人気バンドマンと対立して黒木や大木と共に苦しい青春の日々を送る。やがて秋芝との衝突は最悪の結末を迎える。警察に連行された越沢は最後に則樹警部に「デヴィッド・ボウイに…続きを読む