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概要
あのスマホで、私はとんでもないことをツイッターに書いてしまっている。
私は愚かだ。まさか教室でスマホを落とすなんて。自分のスマホが、机の中にも鞄の中にも無く、とにかく焦った。幸い、スマホには自分のプリクラとか、私を特定できるもの貼り付けていなかったし、自撮り写真もすべて消去したばかりなので、ひとまず安心できる。それに、あのスマホは、量産型のよくある製品だ。誰もあのスマホの持ち主を、私であると特定することはできない。とはいえ、あのスマホで、私はとんでもないことをツイッターに書いてしまっている。クラスの優等生・菜奈ちゃんが落としたスマートフォン。その端末によって呟かれたツイートには、担任との関係、クラスの様子について陰のある文体で書かれていた。思っていること、感じていること、普段は顕在化しない気持ちが、SNSを通してクラスメイトにさらされる――。
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