「洗脳」という言葉へのブレインウォッシュ

面白い。
 まず洗脳とはなにか。
 本邦ではある団体のせいで人生(観)の破滅を含む邪悪な行為のように思われており、また実際に近代では様々な思想に染められ人格まで変わった例もあるのだが。
 主人公は謙虚だった。「洗脳」というスキル名を見て、能力の限界と自身の人格がそのような本邦の例にあるような存在に堕すること、そして信用の大切さを危惧できるのだ。
 果たして洗脳スキルの制限を早期に覚知し、しっぺ返しを回避することに成功。さらに「自分を洗脳する」という人間革命的なワザを開発し、このようなスキル名に対する印象を払拭していく。
 その視点に厭らしい、煩わしいところがほとんどないのが素晴らしい。
 ただ、ここまでは「洗脳Lv1:1人までしか洗脳できない」という縛りによるもの。Lv2になったらどうなってしまうのか?という点が気になるが、これは将来の楽しみとしよう。
 さて評価であるが、気分としては難しいところがある。☆3とも☆2ともつかないのだ。
 だが25年1月1日、書籍化が決定なされたそうで、ご祝儀もこめて☆3とさせていただく。おめでとうございます。

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