無能の中の無能王子 -スキル【無能】を授かりましたが、周りの女性は【傾国】【傾城】【奸婦】【毒婦】【悪婦】【妖婦】とかです。え、追放? 結構街に食い込んでたけど……まあ大丈夫か‐

作者 福朗

6,723

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★★ Very Good!!

 コメディタッチでおなかを抱えて笑えるライトなハーレム戦記、内政の季節もあるよ! ふうの悍ましきホラー。

 前振りは大体同意いただけると思いますので、悍ましきホラーについてだけ。
 主人公についている能力は、敵対の意思を持った陣営に、ありえないような楽観的行動や、ケアレスミス、手抜きの連鎖、リスクの軽視を起こすだけのものです。主人公が超絶TUEEするわけでもなければ、平穏な敵陣営の首脳の頭にたまたまメテオストライクのような、ほぼありえない不幸が降りかかるわけでもありません。ただただ、凡人の勝ったなという気のゆるみや、いつも通りの手抜き、上司へのちょっとした忖度がどうしようもなく連鎖して大惨事を起こすだけの能力です。まさに現場猫。

 そう、現場猫なんですよ。リアルで起こるんですよ…。国を傾けられるんですよ…。
 具体例を上げましょう。レバノンはベイルート港爆発事故。倉庫の溶接作業をしていたところ大爆発を起こしました。倉庫の内容物は、押収物でした。とはいえ、爆弾などの兵器ではありません。
現場猫「どうして押収物が爆発するんですか?」
 押収物は、具体的に言うと、肥料。ここで堆肥を思い浮かべた人は爆発します。ハーバーボッシュ法の方を思い浮かべた方は、上司に命令されて作業をさせられた挙句爆発します。ええ、肥料とは硝酸アンモニウム、火薬の原料なんですよ。
現場猫「どうして火薬の原料って書いてないんですか?」
 こうして国一番の港の港湾能力を大きく損なったわけですが、それだけなら不幸中の幸いを名乗ってもよかったのです。が。近郊に穀物貯蔵庫がありました。国家備蓄です。交通の便の良い港を集積地とすることに不思議なところはありません。むしろ妥当です。しかし、爆発で消失しました。ベイルート市の貯蓄の85%ほどだったそうです。
現場猫「どうして国の備蓄がなくなっているんですか?」
 時は、… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

タグの「敵が最弱」が本作を貫くキーワードです。

あー、よくあるよくある。というレベルの失敗が積み重なって大惨事。
ほのぼのと暗躍する主人公陣営。
殺伐大混乱な敵方の様子が楽しい作品。


プロローグだけで作品として成立しているのも凄いところ。
テンポがよく、文章も読みやすいです。
ぜひ手に取って見てください。

★★★ Excellent!!!

 よくあるでしょ?

「天才軍師が馬鹿みたいな戦術論で自滅する」
「魔王軍最強が勇者を見逃す」
「主人公が重要施設に潜入する時だけ見張りが無能」

………いわゆる『ご都合主義』ってやつです。

 さて、この物語の主人公は「何の才能も無い『無能』」で所有するスキルは【無能】。

 無能だが馬鹿でも無く、王権と責務を理解している王族の三男。

 周りの女性達は【傾国】【傾城】【奸婦】【毒婦】【悪婦】【妖婦】…扱いを間違えれば「国が滅ぶ」面々。

 国の情勢が悪化する中、主人公は「忌むべき地」と呼ばれたアゲートに追放されます。

 そして王位継承権を求める愚者がもたらす戦乱の足音は、ゆっくりと響き渡る。

 スキル【無能】の正体と「その凶悪さ」をお楽しみ下さい。



………基本的に「ハイパーインフレ無双」がメインの作者さんなので大味かもしれませんが、娯楽作品としてはお勧めしときます。

★★★ Excellent!!!

チートや俺TUEEEE作品は数あれど、突き抜けて極みに至る作品はなかなか見当たらないものです(^_^;)
そこでこの作品!!
数々のぶっ壊れキャラを生み出して来た福朗氏が贈るぶっ壊れの新境地\(^o^)/
「フwザwケwンwナwww」
「( ^-^)_θお薬ですお大事に」
と言った賞賛の声が巷に溢れること間違いなし!
読めば出ちゃいけない物質が脳内ドバドバなる(かも知れない)新たな世界の扉を開いてみませんか?

★★★ Excellent!!!

独特な言い回し、独特な世界観。

たまに良くわからなくなる(俺が)時もあるけど、独特な雰囲気に飲み込まれて、それもどうでも良くなる。

作者の考え方がピカソの様に一風変わった感じでも、それが引き込まれる要素になってるんだと感じる。

たぶん、人によっては合う合わないがあるかもしれないが、読んでみてほしいと思う。

まぁ、一言で言えば『面白い(仮)』作品。


・・・なハズ。(笑)