憎まれっ子が世に憚るならば、報復の旗が立つ

 面白い。
 内容は単純かつ痛快な復讐劇から始まり、丁寧な伏線や執拗だが複雑ではない手回し、子を蔑した代親へ行う復讐の背徳感、長すぎず短すぎずの内容など、「これぞ復讐劇、これぞ侯爵当主の振る舞い、よくもやってくれた」と言える内容。
 灼熱のごとき憎悪がとうてい勧善とは言いがたい懲悪をなし、これは黒塗りのハードカバーで読むべき一品だろう。

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