無気力から無が消えた

 一読しての印象は「なんじゃこりゃ」だった。
 現代ファンタジー物ではあるのだが、主人公田中はブラック企業から絶縁した男である。
 これで昔の小説なら自分探しだので旅に出るところだが、田中は出奔時の無気力・無感動なままダンジョンにもぐるのみ。
 この、無職特有の力の入りなさは、小生にも心当たりがあるもので辛かったが、それでも特有の文体から読み入ってしまった。
 だがレビュー投稿時での最新話ではバトルの雰囲気を見せ始め、田中は何やら変貌の兆しがある。
 果たして田中は無気力を脱出するのか?あるいは無気力なのは地の文だけで田中は実はとっくにバーニングハートだったのか?
 もう一度読み返して判定を再度下したいが、初印象では無職特有の空気感の表現力を評価して星2。