猫短歌物語
槙野 光
猫短歌物語
庭先の 秋めくもみじ 晩夏の陽 茜に染まる 猫背のきみよ
声を掛け 短い尻尾 ゆらゆらと 振り向く姿 瞳に映し
流れゆく 時の早さを 見過ごして 焦げ付くもみじ はらりと落ちて
空っぽの 餌皿眺め じっと待つ きみの姿が 今も恋しく
瞼閉じ 暗闇映る きみの背に 声を掛けても きみ振り向かず
顔を上げ 冷めた空気が 頬を撫で 窓辺にうつる 涙の雪よ
日が昇り 若葉のもみじ 生き生きと きみによく似た 尻尾が揺れる
声を掛け 小さく鳴いて 振り向いた 顔見て笑い また歩き出す
猫短歌物語 槙野 光 @makino_hikari
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
カクヨムを使い始めて思うこと ――六年目の手習い――/烏川 ハル
★215 エッセイ・ノンフィクション 連載中 313話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます