phenomenon:16
GH11443のプロゲーミングチーム『Samaritan』のメンバーは、ここにいるいわゆるお偉方とは少し性質が違う。お偉方が偉い顔をしていられるのは彼らが
さて、そう。プロゲーミングチーム『Samaritan』の内実について、だ。
彼らは
「諸君らは不当に差別されている」
「本来、能力に応じて受け取られるべき地位と報酬とが、諸君らには行き届いていない」
「しかし、今回の大会で良い位置につくことができれば、それを変革することが可能である」
ここに幾つかの詐術がある。まず、彼らに対して向けられる視線――有形、無形を問わない汎ゆる差別――は恐らく、正当なものである。先述のように、彼らは能力にバラつきがある上に、自身のモチベーションを維持する能力もない。そうなれば、彼らを統括する人々の地位が上がることは必然ではあるのだが……無論、そのような話はしない。
次に、能力に応じて地位と報酬が……と言う。しかし、我々は企業法人じゃあない。正当な評価、報酬、地位というのは確固たる組織の存在抜きには成立しない。バス
そして何よりも変革。一連の詐術はこの一言に尽きる。なにせ全く、根拠がない。ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も似たようなことを言う。
一連の文言で大半のメンバーは俺の手中に落ちた。しかし、たった一人だけ俺の作り上げた体制に難癖をつける奴がいた。
それは、先の対戦で
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アルトラ -崩壊世界連続体- 文乃綴 @AkitaModame
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