第7話 大地震後の情報収集(ラジオ、新聞、TVなど)


 大地震後にライフライン以外で困ることに、情報があります。


 停電がなければ、テレビから情報が得られます。


 ただ、それは本当に今、自分が必要としている情報かというと必ずしもそうではないんですよね。


 テレビから流れて来る情報は、一番被害の大きかった地域の悲惨な惨状です。

 それを知ることはとても需要なことではあるのですが、同じく地震に遭遇してライフラインが立たれている状況の人たちにとっては、自分が生きることで精いっぱいで、その悲しみに寄り添うことは難しいのが現実です。


 私の場合は、停電にならなかったのでテレビはいつでも見れる状態で、そこから震災の情報を得ていましたが段々と見る時間が減りました。


 他の人の悲しみに引きずられて、どんどん気持ちが落ち込んできたからです。

 さらに追い打ちをかけて、節電や原発事故、放射能と不安をどんどん煽ってきます。


 テレビは、音楽なども使って悲しみや不安を形にしていくので、印象ダメージが強く残ります。


 もともと私は、共感しやすいタイプなので寝れなくなってしまいました。

 


 そこで、情報収集は新聞とラジオに変えました。

 

 ラジオは、学生の頃はよく聞いていたのですが大人になってからは車に乗った時くらいしか聞かないツールとなっていました。


 AMは地元のラジオ局。FMにも地域のコミュニティFMがあります。

 

 友達に『コミュニティFMで給水所の情報や日帰り温泉で入浴できるところの情報などが発信されているよ』と聞いたのでそこを中心に聞くことにしました。


 聞いていて、私の本当に必要な情報はここにあったのか!


 と、目からうろこでした。


 災害の時に欲しいのは、避難所や給水所、電気や水道がいつ復旧するか、どこが復旧しているのか? どこのスーパーなら開いているのか? という情報です。


 それが、繰り返し放送されるのでとても役に立ちました。


 それに、ラジオだから視覚的な情報がない分、刺激が少ないんですよね。

 時折、元気の出る曲なども流してくれるし、パーソナリティーの人の語り口調がお友達みたいで安心できる。


 テレビで疲れた脳が回復してるのを感じました。

 

 なので、個人的には災害時にはテレビはほどほどにして、ラジオをお勧めしたいです。


 そのため、電池式や手回し発電式のラジオなどをひとつあるといいと思います。

 

   *

 

 今、新聞をとっている家庭は減ってきているかと思いますが、そういえば震災時は新聞は来ていたかな? と思い出そうとしたところ、そういえばエレベーターが止まっていたのにちゃんと届けてくれていたなと思い出しました。


 ラジオでは地域情報を得て、新聞から広域情報というか主に原発についての情報を確認していました。


 テレビへの信頼は、その頃から私には失われつつあったように思います。


 今でも、N〇Kとアニメ以外はあまり見ないです。

 震災以前はバラエティや朝の情報番組も見ていたのですが、コロナ報道で完全に見なくなってしまいました。

 コロナの情報も、放送するときにとても不安を煽るようなBGMが多くて気持ちが病んでしまうそうだったので、あれで決定的に見なくなりました。

 

 私は3.11当時はまだTwitterをやっていませんでしたので、フェイクニュースを目にすることはありませんでした。


 ただ、その後、各地で起きる大きな地震や災害時に動物園からトラが逃げただの、阪神淡路の時の建物倒壊の写真などが、さも現在起きているようなツイートなども見かけていますので、災害時はネットの情報はあまり信じない方がいいだろうとも感じています。


 テレビやネットは、即時性が高い情報源なので完全に断つことはできませんが、災害時には心を守るために、正しい情報を選ぶことも必要だと覚えておくといいかと思います。

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【エッセイ】大地震が起きてもそれはあなたのせいじゃない 天城らん @amagi_ran

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