生体兵器966、誰がために戦う

敵対勢力に鹵獲され、第1級戦犯として裁かれた『生体兵器966』。

壮絶な人体改造手術の末に兵器として浪費、遺棄された彼はこの判決を受けて生体部品となり果て、未到達宙域への航行実験という事実上の廃棄処分を下される。
彼が再起動を果たしたのは未知の世界。紆余曲折の末に兵器という『物』であった生体兵器966が、冒険者クロムという『者』として新たな『人生』を歩む――――

クロムはその驚異的な身体能力のみならず、再生可能な超高硬度の装甲、兵士としての戦闘経験と高速演算による極めて高い考察力、巨獣をも数秒で炭化させる高熱、肉体を内部から破壊する高電圧の電撃、人間とは一線も二線も画す戦闘能力を有しています。
そのような彼が人々と出会って、何かが起こらないはずがありません。圧倒的な暴力で何もかもを覆すことができるはずのクロムはこの世界で何を見聞きし、何を感じ、何を為すのでしょうか。

硬質の解説文、迫力の肉弾戦闘、徐々に広がる世界観。一風変わった異世界をお望みの方のみならず、メカ好きミリタリー好きな方にもお勧めできる秀作。是非お手に取ってご覧ください。