#5
──あんなバケモノ、オレの
──オレの
ボクはたしかに
オレの
ひょっとして、あいつは、そこから
もし、そうだとしたら……。
「リーダー。どうしたんスか? ぼうっとしちゃって」
ワンダラーズのメンバーが、
ここは
今日は、
ごはんを
「ずっとうわの
ワンダラーズのみんなは、そういって
たしかにそうかもしれない。
──それもこれも、あいつに
ミハラ・ナツオ。
ボクの
そして、もしかしたら、
あいつに、もう
そんなボクの
お
ふたりの
そして、もうひとりが、あいつだった。
「オレは、ミハラ・ナツオ!
ボクらの見ている
オドオドしたジュンタくんとは
それを知っているのか、それとも知らないのか、ナツオはわざとみんなを
「今ヒマだからさ、おまえらのワンダラーズに
「ああバイク? 4
……いったい、どうしちゃったんだろう?
なぜケンカをふっかけるような
もし、ほんとうにチームに
とがめるような
そして、
「オレの
なかまたちはみんな
そんなものがあれば、
そうなのだ、きっとこれはジョークなんだ。
自分にそう
オレの
と、そんなことを
「てめー。もういっぺん
なかまのひとりが
バイクのシートを
……いけない!
……だ、だめだ、ナツオに
ワンダラーズのなかまは、ボクが
「やめろ!」おもわず
だが、その
「よせ。このケンカは
「だ、だけどよ。リーダー。こいつ、オレのバイクをブジョクしたんだぜ?」
「わかっている。でも、あとは
ボクはナツオに
ナツオは、ケンカを
ボクは
「ひとつだけ
コンビニ。それは
いつだったか
こことは
いつの
もしかしたら、ボク自身が
「コンビニ? なんのことだか知らねえな。コンビーフなら知ってるんだがな」
ナツオは、
でも、その
カレはウソをついている。
……そうか。ウソをつくんだね。でも、それならそれで、ボクにも
「ナツオ。
ボクは、ナツオにバイクの
これも
それを
ナツオは、何からなにまで、わからないことだらけの
バイクで
──それに
それから、10分後。ボクらは
そこには、
うねうねした
「
ナツオは、ふざけているのか「チキンライス? ああ、ウマイよね」という。
「ライスじゃない。レースだ。あれを見てくれ」
そういって、コースのはるか
コースの
「ナツオ、あの
「
そうだ、とボクはうなずく。「スピードを
つまりは
ビビって、
ワンダラーズの
そしてボクは、このチキンレースでいちども
「へえ。オモシロソーじゃん?」ナツオはにやりとする。「ああっでも。……しまったぁ、そういえば、オレのバイク、
「
ボクがいうと、ナツオは何かを
なかまたちが、2
「え。
「これはミニ・バイクだが?」
「
オレの
きっと
「
「へえ。
「ああ。まあな」
「ふーん。なあなあ、ちょっと
どうぞ、とうなずくと、ナツオはうれしそうにミニ・バイクに
ワンダラーズのメンバーに、
ボクには
でもボクは、おしゃれな
子どものころからずっと。
なぜボクは、ほかの
そう思いながら、いままで
キャッホーとナツオが
うらやましいような、
ワンダラーズのみんなとも、いつのまにか
ボクはたまらなくなって、
「もういいだろうナツオ。
「──ああいいぜ。ミニ・バイク、
ナツオはにやりと
……だから、ちがう。チキンレースだってば。
2
ボクとナツオは、ハンドルを
「ゲット・レディ!(かくごを決めて)」
スタート
ボクのおでこに
500メートル
「
スタート
ボクもナツオも、
ウイィーンとモーターが、
ナツオのバイクが、ボクよりも
だけど、あせることはない。
チキンレースは、いつブレーキをかけるかの
ビビって
500メートルを
(5……6……7……8……9
いつものように、ボクは
それより
そしてデッドラインは、30
30
(12……13……14……15
15
おくびょう
さすが、といったところか。
はじめてなのに、たいした
(16……17……18……)
エンジン
リミッターを
ナツオはまだブレーキしないのだろうか?
さすがに
「う、うわぁああああああああっっ!!!」
とつじょ、ナツオが、
まっすぐ
……なに!? どうしたの!?
そんなことを
ゴールの
(21……22……23
このままじゃマズイ!
「ナツオッ!」ボクは
「うわぁあああああああぁん、
「ナツオォッッ!」
「
止まれない。おれは、ここで止まるわけにはいかないんだ。
ナツオは、そう
ほんとうに死ぬ
なぜ、そこまでして、
キミは
「
「──くっ!!!!!」
ボクは、
バイクで
そしてカレを
ガッ!
ゴロゴロゴロゴロッ!とすさまじい
そのあいだ、ボクは
からだがバラバラになってしまいそうな
頭は
──よかった、
──ああ。なんてきれいな、
「く、くるしい……」
そうだ、ナツオをきつく
「あ。ああ。
ナツオも
「ごめん。キックボード、
「ン……ああ。ミニ・バイクのことか。
「お、おう。ぜんぜん
ナツオは「へへっ」と
たかがバイクの
なぜそこまで
「あっ。
ナツオが
あれだけのことをして、よくぞこれだけのケガで
「まあ
「だ、だめだ。
「ナ、ナツオ……」
ボクはおどろいた。ナツオが
……なぜ?
自分の
「そうだ。オレ、バンソウコウもってるんだ!」とカレはショートパンツのポケットに
ナツオは、バンソウコウを
ボクは
なぜって? バンソウコウが、とってもかわいかったからだ。
うさぎのキャラクターがプリントされていて、パステルカラーで。サンリオって
「……あ、
「……いや。べつに」
「
「……いや、これでいい」
ボクは、わざとぶっきらぼうにいう。
顔をそむけて、こっそりと
やーん……かわいい! なんだか、自分の
「リィダァーアア!」という、みんなの
みんな、顔を
「リーダー!
あっという
「つうかすげえッ、すげえ
「で、でもよ」とひかえめな
……ああそうだ。そういえば
ボクはぼんやり思う。
そう思っていたら、同じ
「
なかまたちは、
「ケッ。さいしょはオンナみたいなヤロウが
バイクをブジョクされたと
みんなは、
「リーダーお
まさか、ここまでチームの
フッ、とボクは思わず
ボクがそういうと、みんなは「ワッ」と
そして
ナツオもうれしそうだ。「
「やれやれ……」
ボクは
さいしょに
そして、
どれがほんとうのカレなんだろう。
ボクには、ナツオのことがわからなかった。
でも、今は、それほど
そんなことを
「あれぇ、リーダーどうしたんすかそのバンソウコウ! カワイイじゃないすか!」
と、なかまのひとりがそう
「ば、バッカヤロウッッ!」
と、ボクはあわててバンソウコウを
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます