#4
「
ずっと
わたしたちのバイクは、
「──おい。だいじょうぶか?」
わたしは、もはや
「おい! しっかりしろ!」
つぎにまぶたを
ハッとして、まばたきをしてみます。
なぜここにいるのか、思い出せませんでした。
「あ。やっと
「
「わ、わるくないです。えっと……こ、ここは?」
「
女の人は、
わたしはうなずきます。
どうしよう。わたし、どこかもわからない
ずずーん……と
「あれ? どした。だいじょうぶ?」
「へぁい。へへいへしゅ(はい。へいきです)」
「
5分たつと、女の人は
「それがさっぱり……」
「きのうの
「じゅっ、16時間? うそォ!」
そんなに
どうりでしつこかったダルさが
いや、わるくないどころか、からだは
われながらゲンキンなもので、落ちこんでいてもおなかはしっかりと
女の人は「ははぁ」と
「ボス……?」
「ええとナツオくんだっけ。たとえ子どもでも、
ナツオくん? ……あっそうか。
ほんとうは
もうすこし
「ナツオくん
女の人はドアのところに
ベッドからおりて、
(あんまり落ちこまないようにしよう……)
と
いまウツになったら、ヤバい
いっそ
「はじめまして。
わたしはソファーに
トミサワと
「では、ミハラ・ナツオさん。さっそくですが、
「……あっ。はい」
「ご
「えっと、はい。わたしひとりです。なんていったらいいか……」
トミサワさんはメガネをかけていて、
「きのうはよく
「
「へえ、そうなのか。
「じ、12
わたしが
ガハハ、という
はあ、とトミサワさんがため
「は、はい。それはわかります」
「子どもが、たったひとりで、
「あっそれは……」
トミサワさんが
いま
「じつは、よくわからないんです。わた……
「
「はい。
「
「あっ、で、でもほんとうなんです、あの……
わたしは
「この町にくる
いったん
そして
「もしかしたら、ここは
まんがやアニメではよくあるストーリーです。
ファンタジーっぽさはないから、
「ふむ。なるほどね」といって、うなずきました。
「あの、
「……まあなんというか。
「ふぇ?」
「じつは、
なんですと! わたしはポカンと
「あのときは、コンビニ、といったな。たしか」と
「ええ」と、トミサワさんが
「……マジですか。そ、その人は、いまどこに?」
わたしがたずねると、
「
「ゆ、
「そうだ、
「……てことは、もとの世界に
「ああ。その
「で、ですよね、
いよぉおおしっ!と、思わずガッツポーズする、わたし。
でも、よかった、
お母さんたちがどれだけ
「
「はい!」と、わたし。
「きみは
「
「よくない
トミサワさんはメガネを
「とりあえず
トミサワさんは、
「あっ、そうだ。
「カジワラ・トーカ? さて?」トミサワさんは
「知らん」と
「ふむ。まあ
「帰る
そうだ──しゃべりながら、
わたしと
やることが見えてきました。
まずは、
それが、もとの世界に
◯
この
トミサワさんの
「へへっ、ここがメインストリートだぜ! どうだ、
ジュンタくんは、
わたしは「は、はぁ」とあいそ
メインストリートは、お
でも、お
ショックといえばショックで、やっぱりここは
「なあ、どうよどうよ?
「うーん。まあ、お
「……なんか。あんまり、
ジュンタくんは、リアクションの
「
「い、いやそんなことないよ? ……うわぁ、ここはすごい
まるっきり
あぶない、あぶない。
メインストリートとやらはすぐに
「おい、あんまそっちに行くなって。おこられるぞ?」
「ったりめーだろ。
そうなのか。……むむ。それは
わたしの今の
「……あれ、でも。きのうは
「そりゃワンダラーズのひとたちが
「ワンダラーズ?
はぁ、とジュンタくんはため
ジュンタくんは「へへっ」と、なぜか
バッカみたいあんなの何がいいんだろ、とわたしは
でも、
そして、
なら、わたしがそのチームに
「だれでも
「あ? まあ、12
「はあ?
「いや、だって。なんかさぁ
「
わたしはそういって、ジュンタくんのわき
するとジュンタくんは「うひっ!」と
「やめろよ! 腹つつくなって!」
ためしに、もう
わたしの
……っはーん。さては、キミ、くすぐったがり
「さっきから
「ふーん。やめてほしいんだ? これじゃどっちが
わたしは、つんつんとジュンタくんをつつきます。
「ワンダラーズとやらがいる
「……うひょ! うひょひょひょひょひょ!」
「どうだ、
「わかったからやっめろ! やっめっろ! しょんべん
ジュンタくんは、おなかを
わたしは、つついていた
フン、ちょろいもんだぜ。
というわけで、
さっそく、
「……まてよ、
ワンダラーズに
それに
「それから、そうだなぁ。……あとはハッタリだな」
「ハッタリ?」
「そう。おまえ
「は、はぁ」
ハッタリねぇ……。ヤンキーみたいなしゃべり
メインの
どの
「よ、よし。いくぞ」
となりを見ると、ジュンタくんの顔は、
「……って。だいじょうぶ?」
「……あ、ああ。ま、まかせろ。まずはおれから
わたしよりも
そして、
「……あ、あのー。しつれいしまっす! お、おつかれさまでっす!」
ですが。
タイミングが
「……あ、あの! すみません、ちょ、ちょっといいですか!」
あきらめずに
「スッ、スミマセェン! ぼくらの
3
「あれ。なんだオマエ。どうした?」
「あ! ス、スミマセン。え、えっと。その……あの」
今のジュンタくんがまさにそれでした。
お兄さんは、ハテ?と
「あれ。オマエ、この前も
ジュンタくんは、顔を
「ん、ちがう? そうじゃないのか?」お兄さんはさらに
お兄さんも
「……まいったな、これ
「おいおいボク、
「ハハッ。あんまイジメんな。見ろよ、
まわりからも、やいのやいのと
ジュンタくんは、うつむいてしまいました。ぜったいにビビるなよ、とアドバイスした
……ああもう。見てられない。
わたしは、つかつかと
「わたし、……じゃなかった、オレの名まえは
「おいおーい、まーた
とつぜんの
そのうちのひとりが、
「……えっとさ、ヨロシク、はいいんだけど。けっきょく、
「え?」
「だから
「ああ、ハイハイ。
「へえ。ヒマつぶしに、ね?」お兄さんの
「ああ、バイク? 4
もちろん、ハッタリですよ、ハッタリ。
こんな
「ふうん。じゃあ、
「……さ。さいだいしゅつりょく?」
「そう。つまり、エンジンの
「…………」
エンジンの
「……えーと。に、にひゃく……?」と、わたし。
「……200?」お兄さんはニヤニヤしていました。
「……まんっ。200
しどろもどろに
すると、あたりが、しーん、とブキミなくらい
が。それも、
とつぜん「ぷっ」とひとりが
どいつもこいつも
「あ、あのねえ。200
……さぞかし、わたしの顔は
「……ふ、ふーん。この町のバイクは、40なんだ。いがいとショボいんだな」
それどころか、
……あの、もう
「
あいかわらず、
ところが、そのなかのボウズ
ボウズ
「あんたのバイクかよ。どうりで
「ほお。どのエンジンが見えなかったんだ?
「え、えんりょしときますぅ……」
「
ボウズ
わたしは、ジュンタくんに
……も、もうダメだ!
「やめろ!」そのとき、
「さがれ。ここは
「……で、でもよ、リーダー。こいつ、
「わかっている。が、ひとまずここは
ボウズ
リーダーと
わたしは、ライオンのような
「……ひとつだけ
「へ? コンビニ?」
とうとつに
コンビニ? なんで?と
たぶん、こっちの世界には、コンビニがないっぽいんですよね。
「コンビニってなんだ? 知らねえな。コンビーフなら知ってるんだがな」
わたしは、ギリギリでとぼけます。
あぶない、あぶない。
「…………」
「まあいい」と
ざわ、とお兄さんたちが、あきらかにザワつきます。
「なにもリーダーが
ボウズ
ちょ、ちょっと、まって……。
なんか、
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