転生したら、魔法が使える男は俺だけだった

１５歳の春、ひょんなことからトラックにはねられ死亡し、気が付けば異世界転生を果たしていた俺。前世ではロクでもない人生だったが、今度はどうやら皇国の皇子に生まれ変わったらしい。これで人生安泰――と思いきや、出生直後に女皇である祖母に棄てられてしまう。

何でも皇国では１２００年もの間、一人も男子が生まれて来なかったそうなのだ。しかも、この世界では女性は全員魔法が使えるのに、男は全く使えないという理由で差別されている。だからって、何もスラムに棄てなくてもいいのに……

スラムの住民に拾われた俺はゼフィールと名付けられ、どうにか日々を食いつないで生き延びていた。ところが今度は皇国軍のスラム狩りに遭い、奴隷に落とされてしまう。ったく、どうなってんだよ、俺の転生ライフは？

奴隷生活は５年続いたが、ど…続きを読む