ー 71話
ウルカーヌスにある鉱山型ダンジョン第一階層。
Monster:Stone Golem(ストーンゴーレム)
「グゴォォォォォォオ!」
岩と岩同士がくっつきあい、優に2~3mほどの巨体な身体をした人型の人形。
基本的に知能は無く、近くにいる生命体を見つけては追いかけて攻撃してくるモンスターだ。
ゴーレムの材質によっては、斬撃と魔法に対して高い耐性を有している個体も存在しており、プレイヤー達の間では、体力お化けや脳筋というあだ名が付けられているほど、高いHPを有している。
こいつの厄介なところは高いHPだけでなく、その高い防御力と攻撃力がある事だ。
基本的に動きは遅く、他のモンスターのように魔法などを使って攻撃してこない点では、時間をかければ倒せる練習にはうってつけのモンスターではあるのだが、経験値は非常に低く、ドロップアイテムもそのモンスターの材質がほとんどのため、苦労して倒したのに報酬が見合っていないと言われるほど、戦闘職のプレイヤー達の間では、不人気なモンスターの代表格となっている。
※まぁ、材質が金やダイヤのようなゴーレムであれば、一攫千金を狙えるチャンスではあるのだが......まぁなかなかそんなレアなゴーレムには出会えないのと、材質が変われば、ゴーレムの強さも変わってくるため、やはり不人気なモンスターの代表格なのだ。
ただ......土人にとっては例外なのだが......。
その理由は、彼らが職人であり、彼らの特性に非常に適したモンスターなのだ。
そう.......今、彼女が目の前でゴーレムを"採掘"しているように.......。
ドン!(衝撃音)
???「ハッハッハ、雑魚が!」
???「てめぇらの弱点は知ってんだよ。」
「グゴォォォオ!」
???「目利き。」
???「からの、クラッシュインパクト!」
ガラガラガラ(崩れる音)
...........。と、このように土人にとっては、非常に倒しやすいモンスターなのだ。
※土人の中でも、職人を極めた人間のみが倒しやすいモンスターとなっています。
それもそのはず、目利きは素材の情報や品質を調べる技能では、あるのだが.......。
彼女のように目利きを極めれば、素材の品質を保ったまま最適な温度や角度、叩き方や砕き方......そういった事が分かるようになるのだ。これは、主に鍛冶をする時や採掘をする時、何か物を作る時に、素材の品質を最大限活かすために活用される方法なのだが、これを石材系や鉱石系のモンスターに使うと、最適な角度で最適な弱点を突き簡単に砕くという恐ろしい芸当が可能になるのだ.....。
※彼女が技能を極めているから出来る芸当です。普通のプレイヤーは、ここまで極めないためなかなか出来る人はいません。
しかも、彼女が持っているツルハシは、破壊力や採掘強化、岩砕破壊等のオプションのついたツルハシでモンスターを殴っているため、石のモンスターであるゴーレムは叩かれた部分から砕け散り一瞬にして倒されるという.......。
ゴーレムにとっては、とても不利な相手と言えるだろう。
[Name:
耐久性:32049/52000
器用さ:+32
鋭さ:+9
破壊力:+23
オプション
↑
まさにゴーレムを倒すための武器.....いや、道具を持っているというわけだ.....。
ちなみに、昔愛用していたツルハシという事から分かるように今彼女がツルハシを新しく作ればもっとヤバイ性能のツルハシが出来そうではあるのだが.......。
このように簡単にサクサクと進めているような現状では、無用の長物だろう。
???「っさ、サクッと奥まで行ってくるか......。」
???「そう言えば、昔は必要な素材が4階層までで全部手に入ったから4階層までしか知らないんだよな....。」
???「5階層からは環境に左右されるダンジョンって聞いた事があるし、もしヤバかったからいったん帰って対策を練んなきゃな......。」
Monster:Stone Golem(ストーンゴーレム)
「グゴォォオ!」
???「うざったいな!」
ドゴン(衝撃音)
ガラガラガラ(崩れる音)
ウルカーヌスにある鉱山型ダンジョン第一階層で主に採掘が可能な鉱石は、石炭や銅、ボーキサイトや翡翠、水晶などのあまり武器や防具には向かない装飾や燃料の鉱石がほとんどで、武器や防具に適した鉱石は基本的に第三階層辺りで採掘が可能なのだ。もちろん、第二階層でも武器や防具を作れる鉱石は採掘可能ではあるのだが、品質が低く上級の装備を作るのには向いていないため、鍛冶師が採掘に行く階層は第三から第四階層辺りで採掘が行われている。
ちなみに、第五階層より下に採掘をしに行かない理由は、戦闘に向いていない土人にとってはとても厳しい環境なのと、そこで採掘をしてもあまり良い鉱石が手に入らなかったからだ。そのため、それより下の階層に行く必要も無いと感じたからなのと、それよりもしたの第六階層からは、厳しい環境と合わさり石材以外のモンスターが出没したため、生産職である我々は誰もそれより下の階層には行かないのだ。
ちなみに、何処かの好奇心旺盛な戦闘職のプレイヤーが第八階層まで行った事があるそうなのだが、目ぼしい物はアイテムや素材は何も見つからなかったのと、それより下の階層は、予想以上に難易度が高かったため、引き返してしまったそうだ。
ちなみに俺が行く場所は、第八よりも下の階層になる......。
今日はあまり準備などが出来ていない状態で挑むため、今日中に行けるとは思ってはいないが、アダマスがあるとしたら多分、第八よりも下の可能性が高いため、今日は下見という事で、行けるところまで行ってこようというわけだ......。
決して本を読むのが飽きて、腕がなまってきているからではないので誤解しないで欲しい......。
???「まぁ今日、行けるとしても第六階層がいいところだろう.....。」
???「一応、この武器も持ってきたしな。」
[Name:私怨の金鎚]
耐久性:1800/1800
攻撃力:420~650
破壊力:+15
攻撃速度:+5
オプション
※狂化:自身の防御力が0になる代わりにHPと攻撃力と攻撃速度、移動速度が増す。対戦相手が死亡または、気絶しない限りは
技能:泥土(相手の足場を泥に変え、相手の移動速度を30%落とす。)1日2回使用可能。
※地上に足が着いていない場合は効果が無い。
これは、私がゲーム内で最高の鍛冶師と呼ばれるようになり、自分の作品に対して自信をもって最高の出来だと豪語していた時期に作った武器だ。
この時の私はまだまだ未熟で.......自分の作品が世界で一番だと信じていた。
でも.....それは違った......私が世界で一番だと信じていた自身の腕前は、ただ他の人から見れば少しだけ良い......それだけにしか過ぎなかったのだ。
???「はぁ.....嫌なこと考えちまったな......。」
???「さぁ、サクッと第二階層まで行くかとするか.....。」
PlayerName:不明
種族:土人
職業:鍛冶師
Level:不明
Skill:...../目利き(伝説級)/???(上級)[打撃に関する技能統合]
称号:不明
<ネタバレにならない程度でサクッと解説コーナー!!!>
「どうも書架に飾るを書いている白ウサギです。」
「ウルカーヌスの鉱山型ダンジョン、いったい何階層まであるというのでしょうか?」
「それに環境に左右されるダンジョンとは?」
「それにしても恐ろしい武器をお持ちのようですね.....。」
「これだけの武器を作っておいて自分が一番ではないというのですから.....いったい彼女に何があったのでしょうか?」
以上で本日のサクッと解説を終了します。」
「いろんな質問やコメントをお待ちしております。」
「いつでも、どんなのでも歓迎です!」
(ただ、ネタバレを含む解説は出来ませんので悪しからず。(小声))
「さようなら~。」
書架に飾る 白ウサギ @SnowRose0
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