キツネの女王

東の島国で平安を納めていた天皇の母である女は悪事をしたとされ、島流しに遭う。
しかし、それはただの怨恨であり、彼女は冤罪で処刑となってしまった。
道中、大渦に巻き込まれ、地底世界に堕とされる。
見たこともないような生物に殺されかけたところ、灰色の毛並みをした大きな狼に助けられる。
彼は死にかけた女を助けるため自身の血を与え、獣人に変える。
そして女に『ふく』と言う名前を与え、『ふく』は狼と世界を歩く事になる。
自身を神と名乗る狼『ヴォルフ』と『ふく』の奇妙な出会いによって明かされていく世界の真実、外側の世界からの襲来、死にゆく若い子どもたちを守る為、彼女は今日も忙しくするのであった。