縁切りの呪法　〜裏切りの代償〜

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（173文字）

関白な亭主に虐げられる忍耐強い母。
このむごい日常に1点の非日常が加わるだけで、これ程までに人が狂い、深みにはまっていくのかと空恐ろしく作品でした。

読んだ後の、率直な感想はそれです。
ええ、この感想、絶対に私だけではないでしょう。
夫婦って、色々あります。
そんなんだったら別れちゃえば？
っていうままずっと「そうせざるを得なくて一緒にいる」夫婦だって沢山いるんです。
日本は女性に冷たい国ですのでね。
話逸れましたが……。
なんだろう、この読んだ後の清々しさ。(笑)
ものすごく性格悪い人間になったような気持ちと、逆に
『スッキリ爽快！！』
と言ってしまいたくなるような。
なんと恐ろしい！

いや、正直に言います。
このお話、めちゃくちゃ面白かったです。
えへへ。

人を呪うほど憎くなる。

そんな時って、ふとした時にあると思うんですよ。
「嫌い」という言葉では足りないくらいの憎しみ。
そんな憎しみの矛先をどうすれば良いかわからなくなった時、
もし、ネットで呪物が販売されていたら？

どうしますか？

もし、あなたもそんな憎しみがあるのなら。
一読してみては、如何でしょうか。
きっと、この呪物が欲しくなりますよ。