読んだ後、本当に色々と考えさせられる作品でした。
もし自分が同じ境遇に陥ったら、一体どうするだろう。
最初の内は、「こんなものより面白いものを書いてやる!」と意気込むかもしれない。
それがうまく行かないと、「このままだと一発屋みたいな扱いをされるのか……?」と不安になるかもしれない。
その次には「でも、プロで売れてる人でもそういう一発屋は結構いるじゃん! ほら、あの人とか!(危険なネタなのでこの辺にしておきます)」なんて開き直るかもしれない。
小説を書いている人間の自意識とかを刺激し、「作品を書き続けることとは」という問いを投げかけられるような作品でした。
カクヨムを利用する全ての人に、是非一度目を通していただきたいです。
自身の小説投稿サイトのアカウントに突如知らない小説が投稿されている――この導入から感じたことのない強い衝動感を覚えます。
知らない小説を読んでみる――面白い。
気づけば分単位での高評価。
その後もさらに自動投稿が続き……
もう後戻りできない切迫感が、胸中にじわじわと広がって来ます。
web作家にとって、恐らく誰もが抱えたことのある経験――その心理に眠る脆弱性を逆手に取った、非常に巧みな設定に脱帽です。
特筆したいのが、やはり理想と現実とのギャップです。良心をえぐるような心地もこの小説の醍醐味なのでしょう。
カクヨムはじめ、小説投稿サイトで小説を投稿したことのある多くの方々に、深く刺さるのではないでしょうか。
小説投稿サイトに突如降り立つ新感覚ホラー、これは本当にオススメです。
すごい!と唸った。もっと続きを読ませてほしい!と叫びたい。
アプリのカクヨムを開くとでてくる新着レビューにてこの作品のレビューと目があった。何やらわくわくさせてくれそうな気配である。さっそく小説ページを開いて読んでみたが、「あっ」と言わせてくれる展開が待っていた。
主人公は小説を読みつつも自分でも小説を投稿するような投稿サイト利用者だ。だがある日、自分では書いた覚えのない小説が自分のアカウントで投稿されていた。その小説の評判はうなぎのぼり。続きを待つ読者、出版希望の出版者。一本の作者不明の小説を中心に事態がぐるぐると動き出す、ただひとり主人公をおいて。
だが、それにしても、――え? え?である。なぜ、ここで筆を止めてしまうのか。どう転がしても面白い展開を!
それに主人公のキャラクターや人間性ももっと見たかった。そもそもなぜこの主人公はネットで小説を読むようになったのだろう、なぜ自分でも小説を書くようになったのだろう。そして、この事件を受けての主人公の心情をもっと味わいたかった。
そして、あの謎のWi-Fi! 謎が謎のままだ。はやく続きが読みた……え? スクロールバーがとまった。ぬん、ぬん! だめだ、これ以上うごかない。こ、壊れている!!
(なお、拝見したレビューはジロギンさまのものです。ぜひそちらのレビューもご覧になってください。)