なにやら面白い「批評」あるいは「エセー(試み)」集

 私は小林秀雄は新潮文庫の『モオツァルト・無常ということ』以外読んだことがないけれど勝手なレビューを付けてしまおう。えいっ。えいっ。

 この「世界の微分係数」は私としては芥川龍之介『侏儒の言葉』に似た感触がある批評集だ。

 一息に読めるヴォリュームで何かしら「気付き」を与えてくれる――俗流ポストモダン風に申せば「潜在化された問題点を改めて〈差異化〉して提出し、顕在化させる」ことによる「発見」あるいは「再発見」をさせてくれる作品ということになるだろう。

 もっともっと砕いて申せば「ミエナイ問題をミエル化する」批評集と言えよう。

 こうしたダンディズム溢れる(笑っちゃいけない。ダンディズム溢れてますよ。匕首がキラリと光るがごとく、だ!)作品は積極的に応援していかねばなるまい! カクヨムの未来の為に!

――というのが私の勝手な感想であります。
私は感想は純粋に自己満足的オナニズム原理でしか書かないからマズイところもあるだろうけれども、どうかご寛恕を。