概要
火の首をいま抱き来ぬ汝もまた画家のビュランゆ生れしものかは
短歌連作10首です。よろしくお願いします。
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- ★★★ Excellent!!!人間の耳に聞こえぬ夜と昼の呼びかはす声 頬切られゐし
・人間の耳に聞こえぬ夜と昼の呼びかはす声 頬切られゐし
「人間の耳に聞こえぬ夜と昼の呼びかはす声」ときて一字空白、そして「頬切られゐし」と続く。
ちなみに韻律的に「夜(よ)と昼の」と読むところだと思われる。
いきなり「頬切られゐし」とくるから驚いてしまうが、こうした構造の歌には必ず「空白の前と後ろ」に「(詩的跳躍を挟んだ)繋がり」がある。
意味としては「人間の耳には聞こえない、夜と昼が互いに呼び合う声。それを私は聞くことができる。その声に頬を切られた」としておけば大体の意味が繋がるのではないか。
「人間の耳に聞こえぬ」「声」がこの歌の主人公にも「聞こえぬ」とは限らない。歌の主役が人間で…続きを読む