概要
青あきつ目で追ひながらふりむけば夏の畳が寝返りをうつ
短歌連作10首です。よろしくお願いします。
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- ★★★ Excellent!!!やまひだれの漢字を言つてゆく遊び最後にわたしが痛み、といふ
・やまひだれの漢字を言つてゆく遊び最後にわたしが痛み、といふ
「やまひだれの漢字を言つてゆく遊び」とは変わっている。〈やまいだれの字を順に言って思いつかなくなった人の負け〉といったルールだろうか。
まず、「やまひだれの漢字」と言われて思いつくのはもちろん病(やまい)だろう。そのまんまなのだからこれが一番安易だ。
おそらくその次くらいに「痛」の字があるのではないか。しかしこの文字を歌の主人公は「最後」まで温存する。もちろん相手もまた「最後」まで「痛」の字を挙げていないのである。
そこが面白い。一番安易な「病」は既に出ているのかもしれない。そしてヒネった文字がいくつも続き、「最後」に「痛み」で…続きを読む