世界の微分係数

音愛 ろき

前置き

 この文章の本題に入る前に、私は君たち読者をどのように形容すべきであろう。

 君たち、諸君、画面の前の君、などなど。色々あると思うが、ここでは私の威厳というのが必要である気がするので諸君と呼ばせてもらおう。

 この文章でこれから綴ることは端的に言ってしまえば私の「感想」ということになる。

 そこには当然、私自身の趣向やら価値観やらがは反映されているので、それが諸君のものと相反し相容れないこともあるに違いない。

 けれど諸君らに留意しておいて欲しいのは、私がここで行いたいことはあくまで「検証」であって、糾弾や否定では無いということである。

 私はあくまで世の中に混沌として、だだし眼前に立ちこめる様々な価値観を少し訝しんでいるだけなのである。

 生まれてこの方、ずいぶんとひねくれた精神を持ち合わせてしまった私であるから、やはりこの攻略の目処のたたない城に正面から立ち入るというのは難しいようである。

 ここは私が尊敬して止まない小林秀雄氏のように、やはり「搦手からめて」から、それが性に合う気がしている。

 そんなわけで、長々と語ったが次回から検証を進めていきたいと思う。

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