本当に欲しいものを探しに行こう
- ★★★ Excellent!!!
「救国の聖女」と呼ばれた、治癒魔法使いのへカティアは、己が不死身になってしまうほどに、強力な能力を持っていた。
しかし、一時は戦争で活躍したもののいつまでも続くかもわからないそれに反抗して投獄される身に。
そんなへカティアの前に姿を現したのは、ランパスだった。
闇の妖精ランパスと行動を共にするが、思惑はそこ知れず。しかし二人の行動は危険を伴いながらも、気楽に見える。
そこにボルテも加わり、時を取り戻す魔法があるというダンジョンへと向かう事になる。
時を取り戻す魔法とは何か。
時を戻すではなく、時を取り戻す。
時が戻ったその時に何があるのか。
とにかく、へカティアの心情がストーリーの大元と言っても良いでしょう。
人にとって、孤独とは何か。
幸福とは何か。
人の為とは何か。
様々な人の心が繊細に書き出され、時に胸が苦しくもなります。しかし、それを乗り越えた先にある答えにきっと胸が温かくなるはず。
へカティアの苦悩、ランパスの目的、その先にあるものをどうかじっくりとご覧になってみて下さい。