淡い優しさ、色彩の暴力。

物語前半が無機質的な優しさを孕んでいるのに対し、後半からは大きく変貌した色彩の世界が描かれている事に、作者様の高い描写力をお見受けしました。

一般的にポストアポカリプス系といえば、「錆の茶色」や「コンクリートの灰色」にまみれた世界観ですが、「極彩色なのに終わった世界」に取り残されたアッシュとペイリーの様子に、(良い意味で)胸が締め付けられました。

アッシュの覚醒を心待ちにしているペイリーと、全てが過ぎ去った世界に戸惑うアッシュという対比の描写も見事でした。

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