誰かの為に持つ棘は柔らかく、優しく。

中学生の不良男子。
想いを寄せる先輩のために思い付いたのはあまりにも幼い「強くなる」ということ。

青臭く、ほろ苦く、問題を抱えた二人だけれど、それでも互いに、依存しあい、思い合い、互いの幸せを願う時、剥き出しの棘は柔らかくて優しい。

切ない別れの季節に、散る桜の花びらのように。