どんな街を想像しようか。

読み手に与えられる情報は少ないです。

「妖精」が「物件」を「紹介」する。

それで十分です。組み立てるパーツは読み手の頭の中にあります。自由に構築し、登場人物を配置して、物語を展開させます。読み手である自分の視点はどこに置こうか。

窓から見える風景を想像することが楽しい短編小説。絵本の中にいるようなふわふわした読後感は作者さんが作り上げる唯一のもの。

妖精の物件探し。もう、読みたくなるでしょ、これ。

その他のおすすめレビュー

鳥辺野九さんの他のおすすめレビュー503