じとりとした恐怖とタップダンス

恐怖展開盛り沢山のこちらのお話は『鯨幕の家』を掘り下げたストーリー展開です。
そちらも合わせて読むとより一層楽しめます。

主人公がとにかくずんずん突き進む、突き進む。
周囲の強ばった悲鳴の描写が伝染するほど恐ろしいのに、さらに主人公が恐怖を増長させるほど遠慮なしに「触れてはいけない様子のもの」と関わっていきます。さながら地雷原でタップダンスをしているようで、何度もヒヤヒヤさせられました。

宿命を背負った一族の女性が干渉してくる場面も、姿を現す場面もゾッとしますね。写真の回も忘れられません。

余談ですが、座布団とお茶のシーンは個人的に怖かったけど和みました。

次のシリーズに続きそうなので、そちらも読むのが楽しみです。

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