電車で寝てしまったら、いつの間にか異世界の馬車に乗っていた。日本では醜いと言われて仮面を付けていた。そんな私を好きだと言ってくれる人がいた。

　私は麻丘麻耶、反美高校2年生、生まれてまもなく仮面を付けさせられている。親にも醜いといわれている。できるなら日本から脱出したい。今日も2時間をかけて田舎の学校に通う。授業が終わり、また家に帰るために電車に乗る。疲れからか寝てしまった。目を覚ますと私は馬車に乗っていた。そして見える景色は中世風のレンガ作りの町並み。馬車には中年の紳士がいた。日本ではいつも奇異の目で見られてたのに、中年の紳士は私にやさしく接してくれ、邸宅にも案内してくれた。中年の紳士には子供がいたが、その子と同じ学校に入ることになった。それから私の知らない世界で生きることを決心した。