寄生虫のダンス

ある高名な寄生生物学者を輩出した男系の名家・秦家に生まれた大学生・有栖と、天才・高士、友人・射手矢は、秦家の持つ湖に聳え立つ異形の館へ、未亡人の造り出す奇妙な遺産相続ゲームに赴く。そこには、女ばかり生まれる名家、佛願家の人間もいた。ゲームに参加した有栖と射手矢は、なんと詐欺師として遺産を総取りすることを目論む。秦と佛願を相手取り開幕する頭脳戦。しかしパーティの最中、有栖と有栖の兄、使用人の娘が突如病に倒れ、さらに館はクローズド・サークルと化す。そして未亡人が殺害され、緻密な糸の上で“ダンス”が遂に幕を開ける。探偵役に抜擢されてしまった有栖と射手矢は、遺産総取り計画の為推理に協力していくが。