見るってなんだろう。と、考えながら、飲むように読む。

めちゃくちゃ不思議なジャン。とっても素敵なジャン。読みながら、ジャンに惚れずにはいられなかった。
普段、私は目で世界を見ている。目で世界を見た気になっている。
でも、それって本当に見ているんだろうかと。実は、ろくに見えていないんじゃないかと。
リズムよくならんだ文字を、サラサラと目で撫でながら、そんなことを考えた。
日本にいると、経験できないことが描かれている。だから、どこか非日常感がある。
でも、この物語の非日常は、読み手の日常に優しく混ざり込んでくる。
読み終わった瞬間から、いつもの世界が違く見える気がした。
この、優しくて、スパイシーな読後感……サイコーに美味です!

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