アーセナル・オブ・アルテリアス

　片川鳴鼓（カタガワナヅミ）はごく普通の日本人。家と会社を往復する日々を過ごしていたが、ある日目を覚ますと、森の中に落下した脱出ポッドらしきものの中にいた。同じく中にあったデバイスに搭載されている疑似人格ＡＩ――アンジュは語る。

　”人間の運命は決まっていて、鳴鼓は本来死ぬはずのない時間に死んでしまった。故に世界のバランスを保つために魂をこの世界に転生させた。そこでこの世界で本来の生を全うさせるべく、いくつかのツールを用意した”、と。

　用意されていたのは、アンジュが搭載された携帯ゲーム機のような端末。そして、肌の表面にフィルム状に展開する防弾用ナノマシン群【アーマースキン】。さらにもうひとつは、変幻自在に形状を変化させられる銀色のナノマシン集合体【シルバーアーセナル】。

　準備万端に…続きを読む